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養成演習 Ⅲ-H29-2

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【問】 難易度 ★★☆☆☆(ふつう)(配点20点)

C 社社長は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力を、新製品の生産に充てたいと考えている。それを実現するための課題とその対応策について、以下の資料を参考に、120 字以内で述べよ。

 

【資料】

C 社では創業以来、顧客の要求する加工精度を保つため機械の専任担当制をとっており、そのため担当している機械の他は操作ができない作業者が多い。また、各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報は各専任作業者それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない。

 

 

 

※目標処理時間 15分

(難しく感じた場合は、解答の写経or採点基準を組み立てるトレーニングにすぐ移行してOK)

 

 

 

 

 

 

 

 

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【解答例】

課題は、専任担当制からの脱却、柔軟な生産体制の構築である。対応策は、操作方法や加工方法に関する標準化・マニュアル化・OJTを実施すること。技術情報をDBで一元管理し、共有化を進めること。以て多能工化・応援体制強化を進め、生産性を高める。

 

課題は、担当している機械以外の操作ができない作業者が多いため、技術情報の共有化を進め作業者全体の技能を高めること。対応策は、各機械の操作方法や加工方法の標準化・マニュアル化を進め、受注後の打ち合わせ時間を排除することで余力を創出する。

 

【採点基準】(配点20点)

課題(最大6点)

専任担当制からの脱却 3点

柔軟な生産体制の構築 3点

応援体制強化(連携強化・負荷平準化でもOK) 3点

多能工化 3点

 

対応策(最大8点)

操作方法や加工方法 1点

標準化・マニュアル化 2点

OJT 2点

技術情報をDBで一元管理し、共有化 3点

 

期待効果(最大6点)

専任担当制からの脱却 3点

柔軟な生産体制の構築 3点

応援体制強化(連携強化・負荷平準化でもOK) 3点

多能工化 3点

 

 

【解説】

本問は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力を、新製品の生産に充てたるための課題とその対応策について、助言することが求められている。

 

まず、現在の生産業務を整備して生産能力を向上という制約から生産オペレーション(生産現場・生産性向上)レイヤーであることを想定できたか。という点を確認したい。

 

また、余力というキーワードから余力管理(応援体制・連携強化・負荷平準化)技術情報というキーワードから情報活用(DB・一元管理)に関する解答キーワードも想定できると良い。

 

 

資料(与件文)には、多くの根拠が隠されていた。

 

【資料】
C 社では創業以来、顧客の要求する加工精度を保つため機械の専任担当制をとって
おり、そのため担当している機械の他は操作ができない作業者が多い

素直にひっくり返す→兼務化・連携強化・多能工化などを想定

 

 

また、各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報は各専任作業者それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない

→素直にひっくり返す→標準化・マニュアル化・OJT・DB化を進める

 

 

 

以下に生産オペレーション(生産現場・生産性向上)レイヤーのセオリーを示すので参照されたい。

 

 

【セオリー:生産オペレーション(生産現場)】

 

1)C社の問題点は、そのままひっくり返す。

 

2)生産オペレーションレイヤーで使用するキーワード一覧

OJT(教育の実施・多能工育成)

➁作業標準化(マニュアル化・多能工育成)

③段取り改善(内段取りの外段取り化・内段取り時間の短縮)

④5S

⑤レイアウト改善(運搬改善)

保全方法の改善(事後保全を予防保全に変更)

⑦保管方法の改善(定位置化・ラベルやコードでの管理)

⑧設備の改善(設備の改良・改善技術の活用、運用ルールの設定)

⑨部品共通化・設計変更による工数削減

⑩ジョブローテーションの実施

⑪作業順の見直し